02.睡眠時無呼吸症候群 OSASダイエット外来について

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)とは

OSASとは、睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなることにより日常生活にさまざまな障害を引き起こす病気です。
睡眠の質が低下するため、日中の強い眠気や倦怠感、集中力低下などを引き起こします。また、高血圧や糖尿病、心血管疾患などのリスク増加とも関連しています。
OSASの重症度はAHI(無呼吸低呼吸指数)で評価し、一般的にAHI 15イベント/時間以上は中等症以上と判定されます。

肥満とOSASの関係性

睡眠中はのどの筋肉がゆるみ、空気の通り道(気道)が狭くなります。
特に肥満の方では、のど周囲に脂肪がつくことで気道がさらに狭くなりいびきや無呼吸が起こりやすくなります。減量することにより、のど周囲の脂肪が減り、気道閉塞の改善が期待されます。
その結果、無呼吸の回数が減る、いびきが減る、日中の眠気が改善する、など健康状態の改善が期待できます。

治療の基本

1.食事療法: 栄養士と一緒に、バランスの良い食事やカロリー調整を考えます。
2.運動療法: 無理のない運動からはじめ、週150分を目安とした中強度の運動を日常生活に取り入れます。
3.これらで効果が十分でない時、食事・運動療法を継続しながら薬物治療(ゼップバウンド)を行うことがあります。

薬物治療について

・ゼップバウンドは、週1回 自己注射のお薬です。
 【効 果】食欲を抑えて満腹感を与え、体重を減らしやすくします。
      体重減少を通じてOSAS改善を目指します。
 【開 始】少量からスタートし、4週間ごとに少しずつ増やします。
 【副作用】吐き気や下痢、便秘などの不調が出る場合があります。

 ※薬物治療はあくまでサポートです。適切な食事や運動の継続が必要となります。


保険適用の条件

以下のすべてを満たす必要があります。
 ・BMI 27kg/㎡以上
 ・中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
 ・PSGでAHI 15イベント/時間以上 または OCSTでAHI (REI) 30イベント/時間以上
 ・食事療法・運動療法を実施している
 ・管理栄養士による栄養指導を受けている

治療のスケジュール

1. 運動・栄養指導を3ヶ月以上行い、効果が少ない場合は薬物治療を検討します。
 ※肥満低換気症候群や心不全を合併している場合は、3ヶ月未満でも薬物治療を開始することがあります。
2. 薬物治療開始後3~4ヶ月間は毎月の診察で体重や健康状態をチェックします。
 4週ごとに薬剤の量を増やし最適量を決め、治療が安定したら2ヶ月に1回程度の受診となります。
【最大投与期間】ゼップバウンドは52週間使用可能です。
 ※副作用が強い場合、効果不十分の場合は薬物治療を中止することがあります。
3. 必要に応じ、医師がOSAS重症度、症状、治療必要性を総合的に判断し再投与を決定します。

治療への取り組み

• ⾷事記録、運動記録をつけてください。
• 継続できる運動を少しずつ試しましょう。
• 体調の変化があれば医師に相談してください。
• 治療計画終了後も健康維持・リバウンド防⽌のため継続的な⽣活習慣のフォローアップを⾏いましょう。