免疫抑制剤治療下におけるB型肝炎再活性化予防のための情報共有システムの評価について

目的

B型肝炎にかかったことのある方、もしくは罹患中の方において、免疫抑制・化学療法等を行った際にB型肝炎ウイルスが再増殖することを「HBV再活性化」といいます。HBV再活性化が起き、肝炎を発症したものを「de novo B型肝炎」と呼び、これは重症化率が高く危険です。現在感染中を示すHBs抗原、既感染を示すHBs抗体とHBc抗体の有無を確認し、適切な対応をすることでHBV再活性化は防ぐことが出来ます。
当院では免疫抑制剤を用いた治療を整形領域やがん領域等で幅広く行っています。このような状況下でB型肝炎ウイルス(HBV)再活性化予防の検査漏れを防ぐため、HBV再活性化防止においてバックアップシステムで患者様の情報を管理しています。このシステムは当院と株式会社エスパイオンメディカルテクノロジーが共同して作成した新たなシステムなので、免疫抑制剤治療を受ける患者様におけるHBV再活性化リスクを評価することで、さらなる有用性が期待できます。
そこで、これまでに蓄積した情報を統計処理し、システムの有用性を評価する研究を実施します。

利用する情報

HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体の有無

利用開始予定日

2024年5月1日

対象とする患者様

2023年1月1日~2023年12月31日に以下の薬剤を処方された方

<免疫抑制剤>
イムラン錠 50mg、ネオーラルカプセル 10mg/50mg、ミゾリビン錠 50mg、プログラフカプセル 0.5mg/1mg

<抗悪性腫瘍薬>
アナストロゾール錠 1mg、アバスチン点滴静注用 100mg、アフィニイトール錠 5mg、アブラキサン点滴静注用 100mg、アロマシン錠 25mg、イブランス錠 25mg/125mg、インライタ錠 1mg/5mg、エドルミズ錠 50mg、エピルビシン塩酸塩注射用 10mg/50mg、エルプラット注 50mg/100mg、エンドキサン錠 50mg、エンドキサン注射用 100mg/500mg、カドサイラ点滴静注用100mg/160mg、カペシタビン錠 300mg、グリベック錠 100mg、ゲムシタビン点滴静注用 200mg/1g、サイラムザ点滴静注液 100mg/500mg、スチバーガ錠 40mg、タイケルブ錠 250mg、タキソール注射液 30mg/100mg、タグリッソ錠 80mg、タルセバ錠 100mg、エスワンタイホウ配合錠 T20/T25、ドセタキセル点滴静注液 20mg/80mg、トポテシン注 40mg/100mg、ナベルビン注 10mg/40mg、パージェタ点滴静注用 420mg、ハーセプチン注射用 60mg/150mg、ハイドレアカプセル 500mg、ハラヴェン静注 1mg、パラプラチン注 50mg/150mg、ピノルビン注射用 30mg、フェマーラ錠 2.5mg、ベクティビックス点滴静注 100mg/400mg、マイトマイシン注射用 2mg、ミリプラ動注用 70mg、ミリプラ懸濁用液 4ml、メソトレキセート 注射用 5mg/50mg、ユーエフティ配合カプセルT 100mg、ランダ注 10mg/50mg、ロンサーフ配合錠 T15/T20

<抗リウマチ薬>
アクテムラ点滴静注用 80mg/200mg/400mg、アクテムラ皮下注 162mg、エンブレル皮下注ペン 10mg/25mg、オルミエント錠 4mg、オレンシア点滴静注用 250mg、シンポニー皮下注 50mg、ヒュミラ皮下注 40mg、ヒュミラシリンジ 0.8mL、リウマトレックスカプセル 2mg、レミケード点滴静注用 100mg

<抗ウイルス薬>
ソバルディ錠 400mg、ハーボニー配合錠、マヴィレット配合錠

<ステロイド>
コートリル錠 10mg、ソル・コーテフ静注用 250mg/500mg、ソル・メドロール静注用 125mg/500mg、デカドロン錠 0.5mg、デカドロン注射液 1.65mg、3.3mg、デポ・メドロール水懸注 20mg、プレドニゾロン錠 1mg、フロリネフ錠 0.1mg、リンデロン注 4mg、レナデックス錠 4mg、水溶性プレドニン 10mg/20mg

【除外基準】下記の薬剤の処方が1ヶ月未満の場合、連続していない場合
コートリル錠 10mg、ソル・コーテフ静注用 250mg/500mg、ソル・メドロール静注用 125mg/500mg、デカドロン錠 0.5mg、デカドロン注射液 1.65mg、3.3mg、デポ・メドロール水懸注 20mg、プレドニゾロン錠 1mg、フロリネフ錠 0.1mg、リンデロン注 4mg、レナデックス錠 4mg、水溶性プレドニン 10mg/20mg B型肝炎ワクチン接種済の場合

情報管理責任者

医療法人積仁会島田総合病院 院長 嶋田一成

情報を利用されたくない方へ

対象となる患者様のうち、情報を利用されたくない方は、2024年4月30日までに以下へご連絡ください。
なお、お申し出されたとしても、医療上の不利益を被ることはございませんので、ご安心ください。

利益相反

本研究の研究者に株式会社エスパイオンメディカルテクノロジー代表取締役および社員を含みます。

本研究についてご質問、ご不安点等ありましたら下記連絡先までご連絡ください。

医療法人積仁会島田総合病院
薬剤部 酒井由佳
2024年4月24日

〈ご連絡先〉
医療法人積仁会島田総合病院 薬剤部 酒井由佳
TEL:0479-22-5401
E-mail:yakuzai@waltz.ocn.ne.jp