肝臓の硬さをしらべる

この度当院で採用している汎用超音波診断装置において、超音波エラストグラフィによる肝臓の硬さに関する情報提供について薬事法の認証を取得し、超音波診断装置を用いて肝臓の硬さ(線維化の程度)を計測する事が出来るようになりました。

当院では腹部超音波検査において肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓等を検査しております。慢性肝炎は、肝臓に炎症が起きることにより線維化が進行します。原因としてC型・B型肝炎ウイルスやアルコールが主に考えられます。肝臓の線維化の把握には、直接肝臓に針を刺して肝細胞を採取しますが、肝生検は患者様にとって痛みを伴う検査方法であり、簡便な腹部超音波検査と肝臓の硬さを測定することで代用が可能になってきました。慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌への進展の早期発見のためにも、3~6ヶ月ごとに超音波検査を行うことが必要と思われます。

肝臓病が心配な方は主治医にご相談ください。

参考文献:
1. 病気がみえる Vol.1 消化器P.281 慢性肝炎(編集:医療情報科学研究所 発行:メディックメディア)
2. 超音波week 2014 ランチョンセミナー9 肝疾患診療の最前線
(兵庫医科大学超音波センター長 飯島 尋子先生)